歯科衛生士として働いている割合は女性のほうが圧倒的に多いため、男性の多い職場より子育てとの両立に理解を得られやすい傾向にあります。
たとえば子どもが小さいうちは急な発熱や体調不良を起こしやすく、保育園や幼稚園から呼び出しがあることも少なくありません。歯科医院なら育児をしながら働いている、または子育て経験がある同僚が多いので「子どもが小さいうちはよくあること」と理解を得やすく、子育てしながらでも働きやすい環境が整っています。
歯科医院によってはパートや短時間勤務を受け入れているところもあり、午前診療のみの勤務といった働き方もできます。子どもが小さいうちは時短勤務、子どもが大きくなって余裕ができればフル勤務など、子どもの成長に応じた働き方を選ぶことが可能。そのため、子育てと両立しやすい仕事と言えるでしょう。
歯科医院は日曜日が休診のところが多いので、保育園や幼稚園に通っている子どもと休みを合わせやすく、一緒に過ごす時間をつくることができます。ただ、クリニックによっては年中無休のところもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。
厚生労働省の医療施設動態調査や日本フランチャイズチェーン協会のコンビニエンスストア統計調査月報によると、歯科医院の数はコンビニよりも多いことが分かっています。
実際の数字で見ると、2022年1月度のコンビニの店舗数が55,956店なのに対し、2021年12月の歯科診療所の数は67,860施設、とその差は1万以上。地域差はあると思いますが自宅近くで勤務先を探しやすいため、院長の許可をもらえればお昼休みに自宅に帰ってちょっとした用事を済ませたり、通勤時間を減らして家事・育児にあてたりすることができます。
歯科衛生士は基本的に子育てと両立しやすい仕事ですが、働きやすい環境を叶えられるかどうかは職場の受け入れ態勢次第です。職場選びを間違えてしまうと産休・育休や有給を取得しづらかったり、退職を勧められたりと苦労することもあります。
子育てと仕事を両立するにはどうしてもまわりの理解やサポートが必要になってくるため、職場選びは絶対に妥協できないポイントです。
当メディアの取材に協力いただいた山口県山陽小野田市にある「公園通り歯科」では、スタッフを財産と考え、働きやすい環境づくりに取り組んでいます。
チーム医療を心がけており、スタッフ全員で協力しながら仕事を行なうので残業はほとんどないとのこと。有給取得率も100%と高く、スタッフのプライベートも大切にしてくれるクリニックです。そのほか1年以上勤務しているスタッフを対象に、育児休暇・産前産後休暇を用意。職場復帰する際も時短勤務社員として一定期間働くこともでき、子育てと両立しやすいサポート体制が整っています。
また、個人面談を月1回以上実施しており、不安や悩み、疑問を相談しやすいところも心強いポイントです。
山陽小野田市にある公園通り歯科は、「人」を財産と考えるクリニックです。
この考えは患者様のみならずスタッフに対しても同様で、財産たるスタッフのために重視しているのが「教育」と「働きやすさ」。
教育環境としては、知識・経験が0であっても、スキルアップしやすいように、アプリや動画にくわえ、テキストによるマニュアルや経験豊富なインストラクターによる研修制度などを提供。
また、働きやすさについては、月5時間程度の残業や有給消化率100%といった取り組みに力を入れています。
分業体制によって、ひとりひとりが専門性の高い知識や技術を身に着けて「主役」として輝きつつ、しっかりと休みも取りながら、やりがいも実感できる場所、それが「公園通り歯科」です。